さて、今日は祝日ということで奈良までおでかけしてきました。
今回は、とある学校の子どもたちと農業体験です。
その行きの車内で、アニメの名言みたいなセリフの意味を聞かれたのです。
「早く止めを刺してくれ」
映画やアニメ等に出てきそうなセリフです。
そう、このセリフ、実際の世の中でもこんな風に思っている人もけっこういるのかなと感じたりもします。で、その意味は、どういう意味なのかを聞かれたのですが、答えを返すことができませんでした。
とどめ【止】 を 刺(さ)すとはどういう意味なのか?
とどめ【止】 を 刺(さ)す
① 人などを殺す時、死を確実にするために、喉(のど)や胸などの急所を刺して息の根をとめる。
※米沢本沙石集(1283)二「京方にてくゐせ河のたたかひに手あまた負ひてけり、既に止め刺して打弃ててき」
② 転じて、物事を確実に処理する。あとで問題が生じないように、念を押しておく。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
③ それにまさるものがない。それに限る。
※咄本・落噺顋懸鎖(1826)五「どふしても粋中の粋といふは、新地のげいこらにとどめさしたり」
④ 決定的な打撃を与える。再起できなくなるほどに徹底的にうちのめす。
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉二「これで敬二が東京行の企はいよいよ十々滅(トドメ)を刺された姿になって」
出典 :精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
苦しいと早く楽になりたい
”早く止めを刺してほしい”と思うのはどんな時でしょうか?
それは、苦しいときです。
人は苦しいことからは早く解放されたいと思います。
しかし、その苦しみからなかなか解放されない時「こんな苦しみが続くのなら、いっそのこと止めを刺して、早く終わらせてほしい」と願うのです。
人生が苦しいと感じている人は「早く止めを刺してほしい」と思っている人が多いのではないでしょうか?
苦しいだけで漫然と過ごす人生。
そんな人生なんて早く終わればいいのにと思いながらも、自分で簡単に終わらせることなんてできないのですから「早く止めを刺してほしい」と思っていてもしかたありません。
その場しのぎの悪足掻きは、無駄なことだったりする
「早く止めを刺してほしい」と思っている人は、その場しのぎの悪足掻きで延命をしてきた人です。
苦しくつまらない人生を、「人生こんなもの」と折り合いをつけることもできず、かといって、詰まった人生にするための努力も特にしない、一生懸命のつもりでも、いつも一夜漬けのその場しのぎの悪足掻きをするだけで、結局苦しい人生を送り続けている。
基本的に主体性がないので、人生を終わらせることなんてできず、いっそ諦めがつくぐらい絶望させてほしいと、自分の人生にも関わらず、「早く止めを刺してほしい」などと思うのです。
誰も止めは刺してくれない
誰もあなたの人生に責任なんて持ちたくないですいし、他者の人生にとって、あなたの存在なの取るに足らないものなのです。
そんな他者が、あなたがいくら願おうとも、あなたに止めを刺してくれることはありません。
他者があなたを苦しみから解放し、楽にしてくれるなんてことはないのです。
自分が楽になりたいのであれば、自分で楽になるしかありません。
それは、人生こんなものと思って諦め、自分の人生に折り合いをつけるような、苦しみを伴うことかもしれません。
しかし、それで楽になれるのなら一時の苦しみなどどうでもいいのかもしれません。
結局は、あなたの人生です。
自分の人生では、最終的に頼れるのは自分だけです。
誰かが止めを刺してくれることなど願わず、自分の人生に主体性を持つしかないのではないでしょうか?
そんなこんなで子どもとの何気ない会話から、いろんな気づきをもらえた一日でした。
今日も一日、お疲れさまでした!
さて、明日もがんばりますか。
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