知らない世界でした。
こんなに深い世界だったとは、まさかまさかです。
今日は「ウイスキー」の勉強会でした。
ウイスキーは、蒸留酒になります。
簡単に、醸造酒と蒸留酒の違いをまとめてみると、醸造酒はアルコール発酵によって生まれたお酒のことを表し、代表的なものは主にアルコール度数は20%以下のものが多く、ビールやワインの他にも日本酒などがあげられます。
蒸留酒は、醸造酒を蒸留させたお酒の事で、水とアルコールの沸点の違いを利用してアルコール成分を収集し度数の高いお酒にします。
代表的なものはウイスキー、焼酎、ブランデーなどがあげられ、他には4大スピリッツとよばれるジン、ウォッカ、ラム、テキーラも該当します。
今は、ウイスキーと泡盛がスピリッツの中で一番好きです
学生時代は、苦手だったんですけどね。
好きになったきっかけは、お酒の趣味も味覚も大人になり始めた2009年くらいに、ハイボールが流行り始めたことだったと記憶しています。
ハイボールは飲みやすく、また意外に食べ物にも合うということで、そこで、ウイスキーの美味しさに出会いました。
ですが、そこまで深く知らなかったんですよね。
社会に出てからは、ウイスキー好きの先輩がいて、バーだったり、バル、パブに連れて行ってもらったこともあり、種類の豊富さや銘柄ごとの個性を知り、より興味を持ちました。
そこからは、飲み屋に行くたびに色々な銘柄を飲んでみたり、晩酌用にも様々なものを買って飲むようになりました。
かれこれ、ウイスキー歴は10年くらいになりますね。
決して、短くないウイスキー歴だと思います。
そのお陰で、大事な予定の日に二日酔いになって怒られたことは数知れずな時があったからこそ、今のボクがいるのかもしれません。
さて、今日は、自分が学んだことをアウトプットしてみたいと思います
今回は、本当に勉強になりました。
ビジネス的にも、自分の知識としても、いろんな可能性を広げてくれる勉強会でした。
今回は、聞いた話、そして自分で調べたことをメモとして残しながら考えていきたい思います。
間違っている部分があるかもしれませんが、何卒お許しください。
1. ウイスキーの定義
ウイスキーをウイスキー足らしめているもの、それは、「原料」と「樽熟成工程」です。
原料
ずばり、穀類でできているとのこと。
何も知らずに飲んでいました。恥ずかしいものです。
具体的には、大麦、ライ麦、トウモロコシなどが含まれているとのことです。
ちなみに、穀類が原料のスピリッツは、他にウォッカやラム、泡盛があります。
樽熟成工程
そして、原料以上に、ウイスキーとしての個性を決めているのが、樽熟成工程です。
ウイスキーと言うと、恐らく、独特の琥珀色の液体や香りを思い浮かべられるのではないでしょうか?
それらは、この工程からもたらされます。
蒸留した原酒を長期間樽で寝かせることで、樽に染み込んだ香味成分を溶け込ませたり、琥珀色を付けたりするのです。
樽の魔力、恐るべしですね。
ウイスキーの銘柄名でよく見る「××年」(例. ベンリアック オリジナル10)という表記も、樽熟成の年数を意味しています。
その他、詳細については、 別項目のウイスキーの作り方の章でご説明します。
2. ウイスキーの種類
続いては、種類について。
ウイスキーに種類なんかあるの?という、疑問をお持ちの方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
ボクも、初めはそうでした。
ですが、何でもそうであるように、もちろんいくつか種類があります。
原料・使用蒸留器の違いにより、大きく分けて「モルト」と「グレーン」に分類できるそうです。
ここで言う「モルト」は大麦麦芽のことです。
また「グレーン」は粒、転じて穀物という意味で、大麦麦芽と、それ以外の穀物(トウモロコシやライ麦)も含まれます。
使用蒸留器については、若干マニアックな話で、とても楽しかったので、後で補足します。
興味のある方のみ、ご覧ください。
さらに、いくつの蒸留所の原酒を使用しているか、により、4つに分類されます。
そして「モルト」と「グレーン」を混ぜ合わせたものを含め、以下のように、5つのタイプに分類できます。
主要な銘柄も併記しますので、購入時の参考にしていただき、分類ごとの味の違いを楽しんでみてください。
- シングル・モルト
大麦麦芽のみが原料、単式蒸留器で蒸留、単一の蒸留所の原酒を使用
主要銘柄:ボウモア
- ヴァッテッド(※)・モルト
大麦麦芽のみが原料、単式蒸留器で蒸留、複数の蒸留所の原酒を使用
主要銘柄:ストラスアイラ
※英語表記で、「vatted」です。大桶で混ぜられた、という意味です。
vattは大桶、vattingは混ぜ合わせるという意味です。
ウイスキーにしか、使われない単語です。
- シングル・グレーン
大麦麦芽、コーン、ライ麦などが原料、連続式蒸留器で蒸留、単一の蒸留所の原酒を使用
主要銘柄:知多 - ヴァッテッド・グレーン
大麦麦芽、コーン、ライ麦などが原料、連続式蒸留器で蒸留、複数の蒸留所の原酒を使用
主要銘柄:ヘドニズム - ブレンデット
複数のモルト・ウイスキーと2〜3種のグレーン・ウイスキーを混合したもの
主要銘柄:ジョニーウォーカー
この中で最も有名なのは、シングル・モルト・ウイスキーですかね。
ブレンデット・ウイスキーもよく聞くかと思います。
一度、5種類の飲み比べをしてみたいです。
絶対楽しいですよね。
※本記事のタイプ分けが全てではありませんので、ご注意を。
例えば、アメリカでモルト・ウイスキーというと、大麦麦芽を51%以上使用しているもの(大麦麦芽以外も使用)という意味になります。
補足: 使用蒸留器
単式蒸留器(ポット・スチル)と、連続式蒸留器(パテント・スチル)があります。
- 単式蒸留器
- 釜で醸造酒を加熱し、蒸発したアルコール分を冷やしながら、冷却機で取り出します。
- 取り出されたものがウイスキーの原液(ニューポット)です。
- 通常、2回蒸留されます。
- 1回目だけでは、アルコール度数が20度程度と低く雑味が残るからです。
- 2回目で、アルコール度数が急激に高くなり、65〜70度になります。
- アルコール以外の成分も同時に蒸留されるので、独特の香味成分が一緒に取り出されます。
- モルト・ウイスキーが個性的な香りをしている一因です。
- 小学校の時の理科の実験でやった、水とエタノールを分離する方法と同じですね。
- 連続式蒸留器
- 上から醸造酒を数十段ある棚に滝のように流し、同時に、下から上がっている蒸気により加熱します。
- この時蒸発したアルコール分を冷やすことで、原酒を取り出します。
- アルコール度数は一気に96度程度まで高くなります。
- アルコール度数が高いので、単式蒸留器による方法と比べ、癖の少ない原酒となります。
補足:産地別分類
タイプ別以外に、産地でもよく分類されます。
スコッチ・ウイスキーだとか、アイリッシュ・ウイスキーだとかのようです。
以下、産地別分類を見て考えてみましょう。
こちらの分類でも、主要銘柄も併記しますので、気になったものがあれば、地域ごとの違いを比較しながら飲んでみてください。
実際に体験してみたんですが、本当に面白かったんです。
- スコッチ・ウイスキー:スコットランド
- ビート(泥炭)で焚きつけられた麦芽を使用しているため、スモーキーな香りが特徴。
- モルトやブレンデットが主流です。
- スペイサイドやアイラなど、地域ごとでも個性が異なるので、非常に奥が深いです。
- 主要銘柄:ラフロイグ
- アイリッシュ・ウイスキー:アイルランド
- ピートを使用せず、複数回蒸留しているため、癖の無さが特徴。
- ウイスキーの起源は、このアイリッシュ・ウイスキーです。
- 後ほど出てきますが、ウイスキーの語源となった「ウシュク・ベーハー」(生命の水の意)という言葉がアイルランド語なのです。
- また、世界最古の蒸留所も、アイルランドにあります。
- 生産量は、他の4つに比べると最も少ないため、そういう意味では、マイナーなウイスキーかも知れません。
- 主要銘柄:ジェムソン
- カナディアン・ウイスキー:カナダ
- 軽い飲み口と滑らかな口当たりによる飲みやすさが特徴。
- ライ麦主体のフレーバリング・ウイスキーとトウモロコシ主体のベース・ウイスキーをブレンドして造られます。
- ウイスキー初心者の方は、ここから始めてみるのが良いかも知れません。
- アイリッシュ・ウイスキーと並び、割とマイナーです。
- 主要銘柄:カナディアンクラブ
- アメリカン・ウイスキー:アメリカ
- 芳醇な香りとバニラのような甘さが特徴。
- コーンを主体に、ライ麦や大麦麦芽などを使用し、内側を強く焦がした樽で熟成されるので、他よりも濃い琥珀色をしています。
- ケンタッキー州で生産されるものをバーボン、テネシー州で生産されるものをテネシー・ウイスキーと呼ぶそうです。
- 主要銘柄:ジャックダニエル
- ジャパニーズ・ウイスキー:日本
- 繊細で上品な香りが特徴。
- スコッチ・ウイスキーに近いですが、スモーキーさは控えめで、コクがあります。
- 京都にある山崎蒸留所は、日本最初の蒸溜所です。
- 主要銘柄:山崎
以上、5種類です。
これらを合わせて世界5大ウイスキーと呼びます。
全て制覇したいですね。
さて、2つの分類をご紹介しましたが、注意点としては、タイプと産地とは必ずしも1対1ではない点です。
例えば、アメリカン・ウイスキーの中にも、シングル・モルトやブレンデットがあります。
一方、カナディアン・ウイスキーはブレンデットが主流です。
また、モルト・ウイスキーにも色々な国で生産されているものがあります。
・・・ややこしいですが、面白いです。
とりあえず、それぞれ別の観点からの分類だと考えてください。
3. ウイスキーの歴史
続いては、歴史について。
歴史と聞いて、ボクのように大好きだという反応ではなく、拒否反応を示す方もいらっしゃるかも知れませんが、歴史が苦手な友人でも調べていて楽しかったみたいなので、あまり身構えずに読んでいただければと思います。
錬金術師によって生み出された生命の水
ウイスキーの歴史が始まるのは、中世のヨーロッパと言われています。
実は、蒸留技術は錬金術と密接な関係があります。
錬金術では、金を作り出す過程で、海水を水と塩に分離する技術が使われます。
これが、醸造酒をアルコールと水とに分離する蒸留技術の元となっています。
つまり、錬金術師達が初めてウイスキーを生み出したのです。
当初は、蒸留酒を作り出そうとして開発された技術を利用した訳ではなかったんです。
でも、確かにお酒よりは金の方が欲しいですもんね。
納得です。
こうした作られた蒸留酒は、錬金術師たちに「アクア・ヴィテ(生命の水)」(ラテン語)と呼ばれ、不老長寿の秘薬としてもてはやされました。
え??
ウイスキーが不老長寿の秘薬?
いやいや、何をおっしゃいますか!
飲み過ぎたら普通に命落とすでしょう!
・・・当時は、無茶な飲み方はしなかったということでしょうか?
それとも、酔っ払った状態を、病気が治り、元気になったと錯覚した?
あるいは、ウイスキーによって、人生が豊かになったから?
謎です。
これについては、調べても出てこないのですよね。
(この謎、どなたかご存知の方、ご教示ください)
さて、どの国が起源であるかは、アイルランドとスコットランドとの2説あります。
・アイルランド起源説
一応、最古の記録が残っているのは、アイルランドです。
歴史書に以下の記述があります。
「1172年、イングランドのヘンリーⅡ世がアイルランドに進攻したとき、すでに、この地では大麦から蒸留した酒を飲んでいた」
1172年というと、今から約850年前です。
ただ、この歴史書は公的なものではないので、
あまり信頼性が高くない情報ではあります。
・イングランド起源説
こちらは公的な文書として、記録が残っているそうです。
1494年のスコットランド王室の財務記録帳に、以下の記載があります。(文書は、エジンバラのゼネラル・レジスター・ハウスに保管されています)
「王の命令により、8ボル(約1200kg)のモルトを修道士ジョン・コーに与え、アクア・ヴィテを造らしむ」
ジョン・コーさんは、リンドーズ修道院の修道士でした。
当時、修道院ではエールを造っていたので、蒸留設備さえあればウイスキーが作れたみたいです。
なぜ修道院でエールを造っていたのか気になりますが、調べると深みにはまっていきそうなので、ここでは割愛します。
それにしても、普通、修道士にも関わらず1200kgものモルトを与えられたら、あまりの無茶振りに混乱しませんかね?
紆余曲折あった末のことなのでしょうか?
彼がいたリンドーズ修道院は、スコットランドでは、スコッチ・ウイスキー生誕の地として知られています。
ただ、1559年の宗教改革の際に破壊され、現在は廃墟となっています。
琥珀色の秘密
錬金術師によって生み出されたウイスキーは、ただの蒸留酒ですので、無色透明であったと推測されます。
では、何がきっかけで現在のウイスキーのような琥珀色となったのでしょうか?
それは、1700年代のスコットランドにあります。
当時、イギリス政府により、麦芽の課税率がどんどん高くなっていました。
その結果、課税に不満を持つ多くの蒸留業者が山奥に蒸留所を構え、ウイスキーを密造するようになります。
このとき、徴税官の目から逃れるために、シェリーの空樽などに、ウイスキーを隠しました。
これをしばらくして開けてみると、透明であった液体が琥珀色に変わっており、刺激的な味がまろやかに変化していました。
ここまで、聞いて
こうして、現在のような琥珀色でまろやかなウイスキーが誕生した訳です。
いろいろ勉強しましたが、まだまだで….
いろいろ知りたいことが多かったので、めちゃくちゃ楽しかったです。
ただ、まだまだでした。
さて、明日もがんばりますか。
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